タンカ53 配毒、中毒、毒物およびその来歴 |
タンカ53「配毒、中毒、毒物およびその来歴」は、『四部医典』の第三部「秘訣(ひけつ)タントラ」第87章〜第89章の内容を、総合的に絵としたものです。 その恐ろしげなタイトルとは裏腹に、美しい絵です。その理由は多分、チベットやインドの神話が背景にあるからです。 諸神が香乳海(こうにゅうかい)*をかき回すと、そこから毒神(どくしん)(中央)が現われ、この世に各種の毒をまき散らします。自然界の毒をもつ動物や植物も、その結果だというのです。 しかし、その毒を消したり、毒を薬として応用するのが、チベット医薬学だというわけです。 *香乳海:バラモン教の伝説中の海の名前。 |
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