タンカ25 薬物[1] |
タンカ25「薬物(1)」は、『四部医典』の第二部「論説(ろんせつ)タントラ」の第19章と第22章の内容を絵にしたものです。 最初の5つの絵と、その説明に注目します。「地(ち)は薬物を生じる源で」「水(すい)は薬物を潤し」「火(か)は薬物に熱性をあたえ」「風(ふ)うは薬物を運行させ」「天(てん)は薬物を生長させる」というものです。 この地・水・火・風・天は、インドの五大(ごだい)(地・水・火・風・空(くう))とも、中国の五行(ごぎょう)(木(もく)・火(か)・土(ど)・金(ごん)・水(すい))とも、共通する部分もありますが、異なる部分もあり、チベット独自のものです。 黄金(おうごん)から母石(ぼせき)まで、鉱物性の薬物がこんなに多いことも、チベットの医薬学の特長であり、注目される理由の1つです。 |
四部医典タンカ一覧へ |