タンカ1 薬王および薬王城 |
タンカ1「薬王(やくおう)および薬王城(やくおうじょう)」は、『四部医典』の第一部「根本(こんぽん)タントラ」第1章を絵にしたものです。正方形の城の中心には、薬王すなわちメンギーラ(瑠璃薬師光仏(るりやくしこうぶつ))が鎮座しています。周囲の神や仏は、薬王の説教に耳を傾けています。 薬王城は宝石・金銀・紅白の真珠・碧い瑠璃などで造られており、無量宮(むりょうきゅう)とも呼ばれます。その東西南北には門があり、その外は一面の薬草です。南側には寒性(ベーケン)の病を治す熱性の薬草が、北側には熱性(チーパ)の病を治す寒性の薬草が、東側には7種類の名薬が、西側には6種類の良薬が、それぞれ描かれています。 メンギーラが医薬を講じる薬王城は、まさに病を知らず、憂いのない桃源郷のようです。 |
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